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■自民党公共工事低入札緊急対策会議決議

10月30日、自民党本部で第二回目の「公共工事低入札緊急対策会議」がひらかれ、決議がなされました。その全文と新聞記事を掲載致しますので、ご一読ください。

なお、この決議を11月1・2日に下記関係大臣に提出いたしました。
11月1日 尾身 幸次 財務大臣
菅  義偉 総務大臣
冬柴 鐵三 国土交通大臣
松岡 利勝 農林水産大臣
11月2日 塩崎 恭久 官房長官



公共工事低入札緊急対策会議決議
公共工事低入札緊急対策会議補足資料

【新聞記事】
日刊建設通信新聞:「脇議員 原価割れ自体が悪い」(平成18年11月1日掲載)
日刊建設工業新聞:「脇参院議員 自民ダンピング対策で会見」
  (平成18年10月31日掲載)
日刊建設工業新聞:「自民党、6対策を決議」(平成18年10月31日掲載)
日刊建設通信新聞:「原価割れ企業は排除」(平成18年10月31日掲載)


公共工事低入札緊急対策会議決議

決議


 「公共工事低入札緊急対策会議」は公共工事市場の現状に鑑み、良質な建設産業の存続、専門工事業者等の保護、建設産業労働者の育成・保護を図り、もって公共工事の品質の確保を図ることを目的として左記の通り決議する。

平成18年10月30日


一 緊急に措置すべき事項
1. 「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の県市町村等への徹底を図ると共に、法の精神にのっとり、より適切な運用を行うこと。
2. 低入札対策として、少なくとも明白な原価割れが予測される受注希望者を排除する等の適切な措置を講じること。
3. 公正取引委員会は不当廉売、不公正取引等に対して監視を強化する等、より適切に対応すること。

二 引き続き検討・実施すべき事項
1. 公共工事の受発注契約の方式が、納税者(一般国民)、発注者(国・県・市町村等)、受注者(建設業者)の三者それぞれにとって、より良いものとなるよう改善を進めること。
2. 国の公共工事契約にも、最低制限価格を導入すること。
3. 一般競争より指名競争による契約の方が国にとって有利となるケースについて、その条件を特定しておくこと。

以上、決議する。

参議院議員 青木 幹雄
衆議院議員 石原 伸晃
参議院議員 片山虎之助
衆議院議員 岸田 文雄
衆議院議員 古賀  誠
参議院議員 佐藤 昭郎
衆議院議員 佐藤  勉
衆議院議員 中野 正志
衆議院議員 二階 俊博
参議院議員 矢野 哲朗
参議院議員 脇  雅史
(五十音順)


公共工事低入札緊急対策会議補足資料

現状認識


 我が国の建設投資は、1992年度に政府投資と民間投資をあわせ約84兆円のピークに達した後2006年度まで縮小し投資額がピーク時の約六割程度まで落ち込んでいる。

 従来、建設産業はマーケットの成長に伴い長期的な取引関係が培われてきたが、この急激な市場環境の変化によって、市場規模に比べ業者数・従業者数が多い「供給過剰状態」が生じており、過度の価格競争、いわゆるダンピング受注が工事規模の大小にかかわらず発生している。

 経済原則から見れば、市場を通じた選別・淘汰はさけられないが、価格のみの競争は、技術と経営に優れた優良企業が淘汰され、技術者の育成や設備投資を行わない企業が生き残るなど、大きな問題が生じかねない。

 特に、重層下請構造を有する建設産業の場合、下請企業や個人事業主が、労働条件悪化や安全対策の不徹底、若年層の新規参入意欲の減退など、厳しい環境を強いられている。

 下請企業群や個人事業主は建設産業の現場を支える基盤であり、その疲弊は、従業員の高齢化と相まって、公共工事の品質へのしわ寄せや建設産業全体の技術力の低下を惹起し、中長期的な品質・技術力の低下をもたらす懸念がある。

 これらの結果、建設産業を通して形作られる社会資本は、現在、そして将来にわたり品質が低下する危機的状況にあり、国民の安全・安心を確保することができない。

 また、建設産業は我が国GDPの11%(2004年)をしめる基幹産業であるとともに、地方における経済・雇用、惹いては地域の活力を左右する重要な産業である。

 そのため、縮小する公共投資市場においても適正かつ公正な競争を担保し、参加企業が適正な利潤を確保しつつ、質の高い社会資本整備を通して、国民の豊かな暮らしの実現に貢献することが求められている。

 以上から、いわゆるダンピング受注を排除することが急務であり、このための抜本的な対策を、政府及び各発注機関に求めるものである。

緊急に措置すべき事項


 公共工事の各発注機関が適正な競争環境を整備し、著しい低入札による原価割れを防ぐことで経営と技術に優れた企業と建設産業の現場を支える建設技能者を有する専門工事業者を育成し、惹いては我が国にとって重要な産業である建設産業の生産性向上を実現させ、良質な社会資本を国民に提供するため、以下の措置が必要である。

1.真の技術力競争を実現する総合評価方式の導入

 公共工事の各発注機関は、直ちに、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」に基づき、価格と品質が総合的に優れた内容の契約がなされるよう、入札契約制度の転換を図るべきである。

 また、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」に基づき、総合評価方式が真の技術力競争を実現する制度となるよう、必要な工夫を行うべきである。

 さらに、現在、総合評価方式は、都道府県においては概ね導入されているものの、発注者としての能力が十全でない市町村にあっては、ほとんど導入されていない状況にある。

 このため、国及び都道府県においては、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」に基づき、市町村に対する支援を積極的に行い、総合評価方式の導入促進を一層図るべきである。


2.低入札の排除

 現在、公共工事の各発注機関は、著しい低価格での応札に対し、最低制限価格制度又は低入札価格調査制度を導入しているところであるが、実態として、いわゆるダンピング受注を排除できていないのが現状である。

 特に、低価格入札調査制度においては、著しい低価格で応札した者に対して、契約の内容に適合した履行ができるか等を確認することとされているが、会計法令等が求める「契約の内容に適合」した適正な施工の具体的な内容が明確にされていないため、事実上、当該応札価格で適正な施工ができないことを判断することが困難である。

 このため、各発注機関は、公共工事の実施にあたって安全対策の不徹底や下請企業へのしわよせを排除し適正な施工ができるよう、少なくとも明白な原価割れが予測される受注希望者を排除する等の適切な措置を講じるべきである。


3.公正取引委員会は、各発注機関等と連携して情報収集に努め、不当廉売、不公正取引等に対する監視を強化すべきである。




「日刊建設工業新聞」(平成18年10月31日掲載)






ダンピング受注
自民党、6対策を決議


「発注者責任」全面に



 自民党の公共工事低入札緊急対策会議は30日、公共工事のダンピング受注排除を徹底するための緊急決議を行った。公共工事で頻発する過度な安値合戦が品質低下を招くとともに、建設産業が疲弊し結果的に国民の大きな損失につながるとの問題意識を示し、六つの対策を打ち出した。少なくとも明白な原価割れ受注については発注者責任で排除することを全公共発注者に求めたほか、公正取引委員会に対し、不当廉売対策を強化し公正な競争市場の形成に取り組むことを促した。

公取委へ監視強化要請

 自民党が今回決議をまとめた狙いは、▽良質な建設産業の存続▽専門工事業者などの保護▽建設産業労働者の育成・保護―を図り、公共工事の品質を確保していくことだ。

 対策をみると、長期間にわたり国民にサービスを提供する社会資本の特性を踏まえ、目先の損得だけにとらわれず発注者責任を発揮していく必要性を示唆したことがポイント。技術と経営に優れた業者が適正な価格で高い品質のものを提供する好循環の形成を目指す。

 多発するダンピング受注に歯止めをかける対策としてあげた六つの措置は、今回の決議が即効性を重視したものであることから、速やかに実施する措置と、継続して検討する措置に分けた。緊急に実施する事項には、発注者の責任で原価割れ受注の排除を徹底することや、公取委による不当廉売対策の強化を盛り込んだ。

 このほか、価格と品質を総合的に評価する公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)が昨年4月に施行したものの、地方自治体での実施が不完全であることから、全公共発注者が同法に適切に対応することを促している。

 ダンピング受注を一掃するパンチ力ある政策として同会議で議論されたのが、国の公共工事契約では認められていない最低制限価格制度を国の工事に導入すること。ただこれは法律改正を伴うため引き続き検討する事項として整理した。

 このほか透明性、公平性を確保する名目で一般競争を拡大する大きな流れがある中で指名競争の長所を再認識する必要性が指摘され、一般競争より指名競争による契約が国にとって有利なケースの条件を設定することを対策に盛り込んだ。指名という権限がなくなり、不良不適格業者を効果的に排除するツールを失ったという公共発注者の声などを反映した。

 決議は自民党の意見として、近く官房長官、関係大臣(財務相、総務相、国交相、農水相)に提出。確実に実行するよう強く要請する。

 決議には11人の自民党議員が名を連ねる。衆院議員は、石原伸晃、岸田文雄、古賀誠、佐藤勉、中野正志、二階俊博の6氏。参院議員は、青木幹雄、片山虎之助、佐藤昭郎、矢野哲郎、脇雅史の5氏。




「日刊建設通信新聞」(平成18年10月31日掲載)






自民党低入札緊急対策会議
原価割れ企業は排除


品確法の徹底求める
公取委の適切対応にも言及



 自民党の公共工事低入札緊急対策会議は30日、明白な原価割れ応札企業の排除など6項目を骨子とした低価格入札への対応を、政府と関係機関に求めることを決議した。今回、自民党が公共工事の品質確保に対する懸念だけでなく建設産業の健全な発展の阻害になりかねないとして取り上げた低価格入札問題で、解決に向けた正式な見解を党として示したことにより、今後は政府含めた発注機関が指摘された課題に対してどう対応するかに焦点が移る。

国に最低制限価格、指名競争復活も

 自民党が、緊急対策会議を設置したのは、ダンピング(過度な安値受注)が国民の安全・安心を守るための公共工事で品質確保に支障を及ぼしかねないことと、適正な競争の阻害や下請けへのしわ寄せ、労働条件悪化など建設産業の健全な発展を阻害しかねないことが大きな理由だ。

 今回、自民党が決議した意見・提言は、政府や発注者に緊急に対応を求める3項目と、中長期的に検討・実施すべき3項目の計6項目となっている。

 緊急に求める項目では、すでに施行されている公共工事品質確保促進法(品確法)の自治体への徹底と適切な運用のほか、低価格入札対策として、明確な原価割れが予測される応札企業の排除を盛り込んだ。

 原価とは、積み上げられた積算のうち、直接工事費と共通仮設費や現場管理費などの間接工事費の合算額で、工事にかかる費用を指す。工事にかかる原価は、工事規模や内容によって違う。

 そのため、工事原価を下回っているのかどうかは、発注者が案件ごとに判断し、下回った場合には失格させることを求める。

 さらに、公正取引委員会がすでに公表している建設工事における不当廉売に対する考え方を踏まえ、監視強化と適切な対応を求めている。

 一方、引き続き検討・実施すべき事項として、入札・契約制度が、納税者(国民)・発注者・受注者それぞれにとってよりよいものに改善することを前提に、国の工事への最低制限価格導入や、一般競争よりも指名競争のほうが有利なケースの条件の特定を求めた。

 緊急対策会議は10月23日に開いた会合で、公共工事の低価格入札の現状・対応について発注行政だけでなく、建設産業界からも規模別、元請・下請別にそれぞれヒアリングをしていた。

 相次ぐ低価格競争に問題があると認識しながら、業界団体として競争の制限につながる恐れから自らの解決へ糸口が見出せなかった大手建設業団体や、低価格競争激化が不良・不適格業者参入の拡大と地域に根付いた優良企業を苦境に陥れていることを問題視してきた、地方建設業界は、いずれも自民党が低価格入札問題に乗り出したことに強い期待感を示していた。


行政の対応遅れ深刻化
根本的問題解決に至らず

 自民党の公共工事低入札緊急対策会議が、低価格入札問題で緊急提言をまとめたことは、全国各地の地方建設業界と国土交通省などとの意見交換で最大の焦点だったダンピング問題の解決へ大きな後押しになるのは間違いない。

 しかし、価格至上主義から技術力評価を含めた総合評価をすることを公共工事に求めた公共工事品質確保促進法(品確法)施行から1年半が経過し、この数年来打ち出してきたダンピング対策にも関わらず、これだけ低価格競争の余波に対する影響が懸念されたことを踏まえれば、地方自治体を含めた発注行政と産業行政の対応の遅れに責任があったことは紛れもない事実だ。

 供給過剰が明らかな中で、官主導ではなく企業間競争によって再編・淘汰を進ませるのは間違いではない。

 過去、同様な問題が浮上し建設業者を登録制から許可制に大転換し、経営事項審査の内訳を変えても、「1社破たんしても2社生まれ、書類だけを整えて応札する。再編・淘汰を進ませないのは国土交通省だ」(地方建設業界)という根本的な問題を、解決してこなかった。

 また、発注行政に対しても「低価格の応札で品質懸念がある。不良不適格業者や、(ダンピングという)不適格行為をする企業は問題だと言っていながら、自ら低入札価格調査で排除することはしない」姿勢に不満が頂点に達していた。

 建設業許可から応札までの入口段階から、施行途中や品質を徹底的に検査する出口段階までで、行政が品確法を踏まえ、公共工事の品質確保と、明確な企業評価による入札・契約制度に対する姿勢を鮮明にしていれば、もっと早く解決への糸口はみえていたはずだ。

 現行の会計法でも低入札価格調査によって、最低価格応札者と契約しないことは認められている。また、地方自治法でも総合評価で失格判断基準によって対応できる。
公共工事で相次ぐ低価格競争が、受発注者だけでなく納税者にとっても問題なら行政は政治に言われるまでもなく、自らがよりよい入札・契約制度改革へ強い意思でかじを切ることが求められている。




「日刊建設工業新聞」(平成18年10月31日掲載)






脇参院議員 自民ダンピング対策で会見
原価割れに「NO」を
発注者は公共工事品確定法の精神で


公取委は市場の番人の立場で独禁法運用を



 原価割れ受注は公共建設市場では認められない行為だ−。自民党の「公共工事低入札緊急対策会議」は10月30日に開いた第2回会合で、財務省、総務省、国土交通省、農林水産省、公正取引委員会と問題意識を共有した上で、全国的に横行するダンピング受注を排除する施策を緊急決議した。同会議の運営を担当する脇雅史参院議員は、同日会見し、「そもそも価格と品質で総合的に一番優れた人を選ぶ枠組みは、公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)でできあがっているが、すべての発注者が適切に対応しているわけではない。今回の決議は適切な対応を後押しするもので、同法の精神を浸透させる大きな一歩である」と強調した。

各省庁と公取委が内容に同意し対応を確約

 極端な低価格によるダンピング受注が横行し、社会問題となる中、自民党は中川秀直幹事長の承認の下に同対策会議を設置し、10月23日に初会合を開いた。今回の決議は23日に実施した業界団体(日本建設業団体連合会、全国建設業協会、建設産業専門団体連合会)や関係省庁など(財務省、総務省、国交省、農水省、公取委)からのダンピング受注に関するヒアリングを基にまとめた。

 決議は、前文に位置付けられる現状認識=別掲=と、六つの対策で構成される。現状認識と六つの措置は関係省庁や公取委が同じ方向を見て施策を展開するための共通基盤で、同会議に出席した各省庁と公取委はその内容に同意し、適切に対応することを確約した。

法に基づく真の競争環境の整備を

 緊急に措置する事項のトップに位置付けたのは、公共工事品確法に基づく真の競争環境の整備。自民党は、議員立法で成立させた公共工事品確法の施行(05年4月)から1年半が経過したものの、いまだに法制度に対応していない市町村が多く存在することを問題視している。「会計法との絡み、地方自治体との絡みできちんと整理ができていない点があるので、決議では全公共発注者に対し法の精神を生かす取り組みを推進をするよう強く求めた」(脇氏)。

 総合評価方式の中身と重複するが、少なくとも明白な原価割れが予想される受注希望者の排除を盛り込んだ点が、今回の決議のポイントとなっている。品質悪化が懸念される低入札は当然排除すべきだが、「原価割れ」そのものも認めないとした。

 原価割れ受注においては、その現場で受け取る費用だけでは仕事を賄うことができず、よそから資金を調達してきて初めて仕事を完成させられる。会計法では、過度な低入札をはっきりとだめだとは言っていない。低入札に対し契約内容の履行が可能か調べるものの、赤字受注を排除しきれないことが今の混乱を招いている。

引き続き検討する事項に指名競争の活用

 会見で脇氏は、「税金を使い公正な立場で受注者を決める発注者が、寄付を受け取るようなことを前提としてはいけない。公共工事品確法の精神では赤字受注にノーを突きつけることができる」と述べ、発注者責任の重要性を指摘した。

 脇氏の発言の背景には、不祥事が起こるたびに発注者側が組織を守ろうとするあまり、発注者責任を放棄する方向に過度に振れているとの思いがある。引き続き検討・実施すべき事項に指名競争の活用を盛り込んだことには、「何でも一般競争にするのが善だ」といった誤った風潮を断ち切ろうとする意思がある。

 脇氏は「何らかの事前のルールを決め、それに従って自動的に落札者を決める発注者の傾向が強くなっている。公共工事品確法はそれではだめだという考えに基づき制定されたが、古い法律から抜け出せない発注者が多い。このことを納税者の側も明確に理解してほしい」と強調する。

年内に実施状況のフォローアップ

 公取委に対しては、談合ばかり取り締まり、ダンピングが続出している状況を黙ってみているという声があったことなどを踏まえ、不当廉売、不公正取引の監視強化を求めた。「市場の番人という立場から独禁法を運用してもらう」(脇氏)ことにした。

 ダンピング受注を確実に止める方策として、国の公共工事契約に最低制限価格を導入することも盛り込んだ。ヒアリングで「国と地方自治体の調達に関する法律が違っていて良い理由は本来ない」との強い意見があったことを反映。「今後、関係者でしっかりと検討してもらい、検討の結果に基づき必要な措置をとってもらう」(脇氏)。

 今回の決議は近日中に官房長官、関係大臣(財務相、総務相、国交相、農水相)に提出する。同会議では、その実施を確認するため年内にフォローアップを開くことにしている。




「日刊建設通信新聞」(平成18年11月1日掲載)






脇議員「原価割れ自体が悪い」

低入札対策会議後に会見



 脇雅史参院議員は、10月30日に開かれた自民党の公共工事低入札緊急対策会議後の会見で「ダンピング(過度な安値受注)は(工事の)品質が懸念されるから悪いということではなく、原価割れそのものが悪い」との見解を示した。同日に決議した低価格入札対策の一つの「少なくとも明確な原価割れが予測される受注希望者の排除」について説明したもので、「(低価格で受注した企業は)足りない費用をどこからか都合しており、どこかにしわ寄せが行っていることは明白」と指摘した。

 また、「会計法では低価格入札が駄目となってはいないが、調査により排除できるようになっている。ただ、実際は排除していない」と低入札価格調査制度の形骸化も指摘した。

 脇議員は「自民党の意見として今回の決議をまとめた」と強調。「役所、政治家、業界団体が現状認識を共有しないと取るべき施策がぶれる」とし、「(3者共通の)現状認識を持った上で今回の決議をまとめた」と説明した。

 また、「お金を節約することが善となっている。納税者の立場からすれば税金を使わない、少しでも安ければいいとの考えだが、納税者、発注者、受注者の3者がともに納得できる入札・契約方式を考える必要がある」と訴えるとともに、「県であろうと国であろうと、税金を使って公共施設をつくる考え方に違いはない。そうであれば地方自治体が導入している最低制限価格を国が導入することを含め、地方自治法と会計法を整理する必要がある」とした。

 対策会議では、中野正志衆院国土交通部会長が「明白な原価割れには厳重に対応すべき」などと訴えた。決議は、塩崎恭久官房長官をはじめ、国土交通、財務、農林水産などの各省の大臣に今後提出する予定だ。


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